ノンデスクワーカー(デスクレスワーカー)とは、デスクから離れた「現場」で働く人のことを指します。世界の労働人口の大半を占めており、ノンデスクワーカーの割合は約80%ともいわれています。業種は、製造、建設、運輸、農業、教育、小売、宿泊、ヘルスケアなど多岐にわたります。日本では、約60%以上がノンデスクワーカーに該当するというデータ(※1)もあります。これだけの割合を占めているものの、近年のテクノロジーは応用されず、今だにアナログ業務が多く残っているのが現状です。そのため、最近では現場業務におけるDX(デジタル・トランスフォーメーション)に着目する企業も増えてきています。
ノンデスクワーカーの仕事では、現場のデジタル化による業務効率化が進まないことが大きな課題となっています。では、具体的にどのような課題を抱えているのか、見ていきましょう。
現場には細かく煩雑な業務がゆえにシステム化が進まず、結果として紙を中心としたアナログ業務が多く残っています。紙ベースの作業だと、書類作成やPCへの転記作業など書類の準備やデータ管理に時間がかかります。また、情報共有のタイムラグや記入漏れ・紛失などのリスクなどもあり、ノンデスクワーカーにとって大きな課題のひとつだといえるでしょう。
データの保管ルールが決まっていないとデータ管理が煩雑になり、必要なデータがどこにあるかわからないといった状況が起きてしまいます。
社内でのデータ管理の方法として、紙だけではなくチャットやメールで情報共有やデータ管理をするケースなど様々な場合が存在します。特にチャットやメールでは様々な報告が来るため、情報を見逃してしまうこともあるでしょう。
また、後々振り返りとして分析を行うとなっても、該当する情報を探すのに手間がかかったり、改めてデータを管理しなければいけない手間が発生してしまいます。
ノンデスクワーカーは、常にPCを利用できる環境ではなく報告書や書類作成のために現場から事務所に移動しなければなりません。現場から事務所までの距離が遠い場合や移動回数が多い場合など手間がかかる点もノンデスクワーカーが抱える課題だといえるでしょう。
前述した課題を解決すべく、ノンデスクワーカー向けの「デスクレスSaaS」という言葉があります。デスクレスSaaSとは、現場で働くノンデスクワーカーの業務をデジタル化するサービスのことです。しかし、このデスクレスSaaSは、なかなか広がっていかないという背景があります。その理由を解説します。
現場業務ではワークフローがしっかりと決められているため、今まで慣れ親しんできたオペレーションやルールがあると、それを変更するには時間がかかります。そのため切り替えのタイミングでは、慣れていないということもあり、導入したシステムが利用されず、結局従来のオペレーションに戻ってしまうことや、中には「こうするべきだ」という現場の意識を拭うことができず、導入にすら至らないというケースも存在します。
そのため、システムを導入する際は、現場の要望をしっかりと把握し運用にあったシステムを選択することが重要です。
デジタル化推進に必要なのはシステムの導入だけではなく、それを使う人材です。現場のデジタル化を希望しているが、「デジタル化を推進する人がいない」「何から手を付けていいのかわからない」という課題もあります。システムを導入して終わりにするのではなく、デジタル化を推進できる人材を育成し、増やしていく必要があります。また、最近では、プログラムの知識がなくてもパーツをブロックのように組み合わせるだけでシステム開発ができる「ノーコード開発」も話題になっています。現場の担当者が自ら欲しいシステムを作成できるので、低コストかつスピーディーに業務に合ったツールを導入できる点がメリットです。
人手不足や業務効率化などの課題解決のためにも、今のうちから、現場のDX(現場業務のデジタル化とプロセス改善)に取り組むことをお勧めします。では、具体的にノンデスクワーカーに現場のDXが必要とされている理由はどんなところにあるのでしょうか。5つの理由をご紹介していきます。
ノンデスクワーカーの現場では人手不足が常に起きている状態です。日本は少子高齢化が進んでおり、働き手が少なくなっているという背景があります。人手不足である分、一人ひとりにかかる負担が大きくなりつつあります。限られた人材で業務を遂行するためには、業務を効率化するための仕組み作りが必要です。
まずは、業務の課題を洗い出しデジタル化によって効率化できる点はないか検討しましょう。
データ管理に紙を使っている現場では、紙の管理やデータの転記作業や集計に膨大な時間がかかります。デジタル化してしまえば、数分で終わる作業を数時間かけて行っている現状がある以上、効率的とはいえません。短縮できた時間で他の仕事や作業ができるため、業務効率が上がるのは明確です。
ひとつの業務を特定の社員だけが担当することで、その社員が業務を離れた際、その業務の内容や進め方がわかる人がいない状態を「業務の属人化」といいます。特定の社員だけが担当しているので、これまでの経験や勘にもとづいた業務が多くなります。担当者が病欠などで休んでしまった場合や、退職などしてしまった場合には、その業務に対応できる人がいないなどのリスクがあります。そうならない為に業務をマニュアル化し、誰でも対応できるようにノウハウをデータとして蓄積でき、社員で共有する仕組みを構築することが重要となります。
先の項目でも触れましたが、ノンデスクワーカーの仕事では、紙ベースの作業が多くあります。書類作成や管理に時間がかかる、データの記入漏れや記入ミス、紛失などの人為的ミスがなくなりません。そのようなアナログ業務をデジタル化し、非効率な作業を削減することによって人為的ミスはなくなるでしょう。
業務の効率化についての詳しい説明はこちらをご覧ください。
ノンデスクワーカーが抱えるアナログ業務の見直しは、喫緊の課題です。人手不足はもちろん、経費削減や生産性の向上などを考えれば、今はまだ、顕在化されていないことでも、近い将来課題になることは多いはずです。だからこそ、少しでも余裕があるうちに取り組むことが大切になってきます。
また、現場で働く従業員と管理者にとって負担にならず、業務の運用に合った本当に使えるツールを導入することが業務効率化させるポイントになります。
現場で働くノンデスクワーカーだからこそ、「いつでも」「どこでも」で業務報告が完了できるモバイルアプリが効果を発揮します。
モバイルアプリの導入にあたっては、自社でアプリを内製できるのがコストが抑えられつつスピーディに現場に合ったアプリを導入でき、理想と言えるでしょう。
Platio(プラティオ)は、自社の業務に合ったモバイルアプリをノーコードで簡単に作成できる、モバイルアプリ作成ツールです。100種類以上の豊富なテンプレートを用意しており、プログラム知識がない現場の担当者でも、あらゆる現場の業務に最適なアプリを3日で作成可能です。
30日間無料トライアルと日本語のサポートもあるので、まずは、業務の運用に合うか実際に試してみるのもお勧めです。
従業員一人ひとりのことを大切にするためにも、業績を上げるためにも現場のDX推進は避けては通れない道だといえます。
現場のDX推進のために、機動性・機能性に優れたモバイルで利用できる業務アプリの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
現場のDX推進について詳しくはこちらをご覧ください。
ノンデスクワーカー(デスクレスワーカー)の課題やDXが必要な理由についてご紹介しました。
現場では、非効率なアナログ業務が多くノンデスクワーカーの負担となっています。少ない人材で業務を最適化するためには、まずは業務の課題を洗い出し、デジタル化により改善できる点はないか明確にした上で、業務に合ったツールを選択しましょう。運用に合うかどうか実際にツールを実際に触ってみることもお勧めです。
DX推進への一歩、業務を効率化するための一歩として、モバイルで使える業務アプリを活用してみてはいかがでしょうか。
製造業のDXについてはこちらのページをご確認ください。
本資料では、エンジニアでない業務部門のメンバーが、現場の業務課題を解決して生産性向上を実現しながら、新たなビジネスモデルの創出に貢献するDX人材に転換するために役立つ「ノーコードツール」について、事例を交えてご紹介いたします。