自社アプリとは自社専用に作られたアプリのことです。主に以下の2つのタイプがあります。
これら両方の特性を持ったアプリもあります。
スマートフォンが普及し、ユーザーの利便性を高めるためにアプリを利用する企業が増えました。また、自社アプリを利用することで、既存のものとは違う、自社が欲しい機能を盛り込んだ独自性の強いアプリを利用したいと考える企業が増えています。
自社アプリの開発方法には、自社のシステム担当部署などで直接開発する方法と、外部のシステム開発業者に発注する方法があります。
自社アプリを作成すると以下のようなメリットがあります。
消費者向けのアプリの場合、アプリを利用してユーザーの利便性を上げることで、ユーザーのファン化を図ることができます。具体的には以下のような活用方法がファン化に影響します。
アプリ上でポイント付与を行えば、ユーザーはポイントカードを忘れたり紛失したりするリスクがありません。また、クーポンの発行やアプリ限定のタイムセールなどを行うことで再来店の促進も可能です。
自社の業務に最適化したアプリを作ることで、業務の効率化が図れます。
例えば、いつもは紙で行っている管理・報告業務などをアプリで管理することで、入力工数やデータの管理工数なども削減することが可能です。
既にサービスとして提供されているアプリを利用する方法もありますが、アプリによっては自社の業務に対して機能が足りない、多機能すぎて使いこなせないなど、自社の業務に合わない場合があるため、しっかりと自社の運用に合うかどうかを確認するもしくは自社専用のアプリを作成するのがおすすめです。
アプリのプッシュ通知機能を使うことで、消費者向けのアプリであればユーザーにお知らせを送ることで集客効果が期待できます。社員向けの業務アプリであれば、緊急時や重要事項のお知らせを送ることで素早い状況把握と対応が期待できます。
プッシュ通知とは、スマートフォンのロック画面やホーム画面に表示されるお知らせです。アプリユーザーに向けて直接メッセージを送ることができ、メールよりもユーザーが見逃しにくいというメリットがあります。
自社アプリを作成する際は、次のようなポイントに注意し、事前に準備をしてから作成に取り掛かるようにしてください。
自社アプリを使って、どんなことを実現したいのか目的を考えてからアプリの作成をします。業務効率化のためには多くの機能を持たせたアプリを作成するのが良いと考えるかもしれませんが、多機能すぎるアプリは使いにくく浸透しづらいです。
まずは、スモールスタートでのリリースを目標とし、ファーストステップとしての目的を明確にするのがおすすめです。
どのような条件のアプリを作るのか、ターゲットとなるユーザーを想定して決めます。具体的には次のような点です。
多くのものに対応しようとすると、コストがかかります。
また、自社で作る内製なのか、外注するのかによってもアプリ作成費用に差が出ます。
アプリ制作にかかる費用について詳しく知りたい方はこちらのページをご確認ください。
アプリ完成後、次のようなシーンで修正が必要になる場合があります。
業務効率を考えると、現場が使いやすいと考えるアプリに変える必要があります。修正が必要になったタイミングで、すぐに対応できるものが良いでしょう。
自社アプリは次のような手順で作成します。
まずは、どのようなアプリを作るのか考えます。前述したような、自社に合った条件だけでなく、次のようなアプリの仕様、設計も考えます。
どのような人に、どのように使って欲しいのかを元に考え、アプリ開発のための基本的な方針を決めます。
アプリを作るためにはさまざまな機器や開発ツールが必要です。ツールによって作れるアプリに差が出るため、アイデアや仕様を元に開発ツールを選択します。また、それらを扱うためのパソコンも必要です。必要になるパソコンのスペックは、作りたいアプリによって差があります。
実際に作成したアプリを試験的に確認するテスト用のデバイスも用意すると良いでしょう。
仕様や設計を元に実際に開発します。完成したら、テスト用デバイスを使い設計通りに動くかどうかをテストし、バグがあれば修正します。何度かテストを重ね、エラーやバグを取り除いたら完成です。
アプリの形式によっては完成したアプリを「App Store」や「Google Play」のアプリストアに登録します。登録する際には登録料が必要です。また、ストアに登録するためにはアプリストアの審査合格が必要なため、リリースまでのスケジュールは余裕をもって組んでおきましょう。
アプリ開発の流れと開発までの期間について詳しく知りたい方はこちらのページをご確認ください。
自社アプリを作成する際に考えなくてはいけないのが、どのような種類のアプリを作成するかです。
前述したアプリストアからダウンロードして使うアプリをネイティブアプリと呼びます。
ネイティブアプリのメリット
ネイティブアプリのデメリット
ネイティブアプリについて詳しく知りたい方はこちらのページをご確認ください。
Webブラウザー上で動作するWebアプリというものもあります。
Webアプリのメリット
Webアプリのデメリット
Webアプリについてついて詳しく知りたい方はこちらのページをご確認ください。
自社アプリを作成する方法には主に以下の2通りがあります。それぞれのメリット、デメリットをご紹介しておくので、どちらが適しているのかを考えましょう。
一般的にアプリの開発といえば、プログラミングコードを書いて開発を行います。コードを書いて開発する方法は次のような2つに分けられます。
メリット
自社専用のアプリを柔軟に開発できるため、自社のニーズを追求したアプリが作れます。また、独自性のあるアプリが作れるので、他社との差別化も図りやすいのが特徴です。
デメリット
自社アプリ作成のコストの多くはプログラミングにかかる人件費です。機能が増えるほどプログラミングコードを書く量が多くなり、開発コストが高くなります。
ツールを使ってプログラミングコードを書くことなく自社アプリを作成することも可能です。
ノーコード、ローコード開発のツールには次のような特徴があります。
メリット
ノーコードツールを使った自社アプリの開発には以下のようなメリットがあります。
プログラミングの知識がない人でもアプリを作成できるので、現場目線でユーザーが使いやすいと感じるアプリを作成できます。また、コードを書く必要がないため、短期間で作成やメンテナンスができるため、コストも下げられます。
デメリット
誰でも簡単に自社アプリを作成できるノーコードツールですが、デメリットもあります。
ノーコードツール内で提供されているテンプレートや機能パーツを組み合わせてアプリを作成するため、多機能なアプリや複雑な動作を作るのには向いてい無い場合もあります。また、どのようなツールを使ったら自社に合ったアプリを作れるのか見極めるのが難しいため、機能やテンプレートの内容をしっかりと比較するようにしましょう。
また、もしも開発ツールのサービスが停止した場合はアプリが使えなくなり、他のサービス上でもう一度開発し直す必要があります。
ノーコードやノーコード開発ツールについて詳しく知りたい方はこちらのページをご確認ください。
自社アプリ作成サービスの中でもよく知られているものを5つご紹介します。
ノーコードアプリ開発ツールの中でもPlatioは自社の業務に合ったモバイルアプリを作成できるツールです。テンプレートは100種類以上あり、すぐに業務に活かすことができます。どのような機能が欲しいかに合わせて、必要な機能のみを実装することができ、またそれを1から考える必要もありません。
kintoneは業務システムを簡単に作れるツールです。社内に散在している情報を管理、共有、コミュニケーションツールを作成する際に使われます。
店舗などが顧客向けに提供するアプリを作成できるサービスとして知られているyappliですが、自社向けに研修用のアプリなども作成も可能です。また、アプリ開発だけでなく、データの分析も行うことが可能です。
FileMakerはさまざまなデバイス、環境に対応したアプリが作れるツールです。無料版が45日間と他サービスよりも長めに利用できるのも特徴です。
Unifinityは業務におけるタスクをチェックするアプリの作成に適しています。OSやデバイスごとに開発をする必要がなく、開発コストを抑えることが可能です。
プログラミングコードを使った自社アプリの作成は、コストや人材などハードルが高く難しいと感じるでしょう。ノーコードで開発すれば、低コストで業務効率化が図れます。
ここでは、Platioの自社アプリ活用事例をご紹介します。
株式会社ルネサンス様では、アプリ作成未経験の現場担当者が、ノーコードツール「Platio」で「忘れ物アプリ」を3日で作成し、全国の店舗で活用しています。
「忘れ物管理アプリ」の活用で、記録から引渡しまでの負担が大きかった忘れ物の管理業務を効率化し、店舗の現場スタッフが本来の業務に注力できる体制が整った上、スムーズな対応で顧客満足度も向上しています。
また、アプリ作成後も、担当者を中心に、現場スタッフの意見を交え、より使いやすいアプリとなるよう修正・改善を繰り返しています。現場で使いやすいアプリであることから全国103店舗でスムーズに活用されています。
事例の詳細は、こちらから。
京セラ株式会社では倉庫で、紙のリストを使って毎日棚卸を行っていました。チェックのための時間がかかる上、目視でのチェックによるミスが課題でした。現場の新入社員から「棚卸用のアプリを作れないか」という声を受け、Platioを活用し、1日でアプリを作成することができました。
具体的な開発の内容や画面について詳しく知りたい方はこちらのページをご確認ください。
また、Platioのテンプレートについてはこちらのページでご紹介しています。どのような機能が実装できるか?テンプレート内容について詳しく知りたい方はこちらのページをご確認ください。
自社アプリの作成はユーザーへのアピール力があったり、業務の効率化ができたりとメリットが大きい反面、開発や運用のコストがかかりますが、ノーコード開発ならコストを抑えて短期間で開発をすることが可能です。またコードを書く必要がないため、実際の現場で活用するメンバーが使いやすいアプリを開発することができます。
アプリに実装したい機能や開発期間・開発内容に合わせてアプリ開発の方法を選びましょう。
アプリ作成ツールの選び方やノーコード開発ツールに関してはこちらの記事で紹介をしています。
是非こちらの記事も参考にしてください。
紙や電話といったアナログな現場業務のデジタル化が求められる今の時代、現場業務とその管理の効率化には、「アプリ」が効果的です。
本資料では業務でアプリが求められる背景に触れつつ、外注や内製の悩みの種である「コスト」を抑えられる、”自分で作って使える”アプリ作成ツールについて比較・紹介します。
ノーコードツールでマーケットをけん引しているサイボウズとアステリアのスペシャル対談をお届けします!